2015年2月開催の新春セミナーズフェスタを記念して、
『影響力の武器』(ロバート・B・チャルディーニ著)を用いた
実践心理学の事例をご紹介していきます。
もしあなたがマーケティングやセールスを勉強しているなら
テレビ通販を熱心に見ることがあるのではないでしょうか?
テレビ通販はセールステクニックの宝庫で、
売り方という点で学ぶところがたくさんあります。
日本よりテレビ通販の競争が激しいアメリカで
ほんのちょっとの工夫で売上が激増した例がありました。
その時、20年ぶりに売上高の記録を更新したのですが、
やったことは何かというと、
前の台本からたった3ヶ所のセリフを変えるだけでした。
どうしたのかというと、
問い合わせに関するメッセージをこのように変えたのです。
「オペレーターがお待ちしております。今すぐお電話ください。」
↓
「オペレーターにつながらない場合は、
恐れ入りますが、繰り返しお電話ください。」
ひとつ目のメッセージはどんな通販番組でもよく聞くお決まりのセリフです。
一方、ふたつ目のセリフのように
「繋がるまで何度も電話する必要があるかもしれない」
という「不便さ」を感じさせたほうが問い合わせ数は上がったのです。
これはなぜかというと、「社会的証明の原理」がはたらいたためです。
人には「自分がどうしたらいいのかわからない時、
周りの人達を見て、他人の行動を元に行動を決める」
という法則があります。
ここで先ほどのふたつのメッセージを見比べてみましょう。
「オペレーターがお待ちしております」という言葉から想像されるのは、
もし電話がならない時はオペレーターが暇そうに待っている姿です。
そこに電話をかけている人達の姿は見えません。
一方で、
「オペレーターにつながらない場合は繰り返し電話してください」
と言われると、想像されるのはオペレーターが
客からの電話対応に間に合わず、忙しそうにしている光景です。
つまり、
「電話がつながらないということは、
他の人も私みたいにテレビを見て電話をしている人たちがいる」
という想像を掻き立てることができたのです。
そして、
「他人も同じようにやっているのなら、
その商品はきっといい物に違いない」
という感情を生むことができ、結果的に売上が上がったのです。
この事例を参考にすると
今まであたりまえだと思っていたセールストークも
「影響力の武器」を学ぶことによって
もっとよい表現が見つかるかもしれませんね。
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神田昌典、ジェイ・エイブラハムも登場!「影響力の武器」を日本で学べる!
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