セミナーズの清水です。
今日も、前回同様、経営者のバイブル、
『ビジョナリーカンパニー』の内容を
振り返っていきましょう。
『ビジョナリーカンパニー』では、
それまで多くの人に信じられていた
会社経営に関する神話が、必ずしも
正しくない事が証明されました。
そんな「12の崩れた神話と現実」から、
今回は以下の4つです。
・12の崩れた神話【神話5】
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変わらない点は、
変わり続けることだけである。
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■現実
ビジョナリー・カンパニーは、
基本理念を信仰に近いほどの情熱を
持って維持しており、基本理念は
変えることがあるとしても、まれである。
基本的価値観が100年をはるかに超えて
変わっていないケースすらある。
ビジョナリー・カンパニーの基本的な目的、
つまり、存在理由は、地平線上の上で
輝き続ける星のように、何世紀にもわたって、
道しるべになることができる。
しかし、ビジョナリー・カンパニーは、
基本理念をしっかりと維持しながら、
進歩への意欲がきわめて強いため、
大切な理念を曲げることなく、
変化し、適応できる。
・12の崩れた神話【神話6】
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優良企業は、危険を冒さない。
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■現実
ビジョナリー・カンパニーは、
外部からみれば、堅苦しく、保守的だと
思えるかもしれないが、
「社運を賭けた大胆な目標」に
挑むことをおそれない。
高い山に登ったり、月に飛び立つように、
こうした目標はおそろしく、
おそらくリスクも大きいだろう。
しかし、胸おどるような大冒険だからこそ、
人は引きつけられ、やる気になり、
前進への勢いが生まれる。
ビジョナリー・カンパニーは、
この目標をうまく使って進歩を促し、
過去の重要な局面で、
比較対象企業を打ち破ってきた。
・12の崩れた神話【神話7】
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ビジョナリー・カンパニーは、
だれにとってもすばらしい職場である。
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■現実
ビジョナリー・カンパニーは、
その基本理念と高い要求に
ぴったりと「合う」者にとってだけ、
すばらしい職場である。
ビジョナリー・カンパニーで働くと、
うまく適応して活躍するか
(それ以上にないほど、幸せになるだろう)、
病原菌か何かのように
追い払われるかのどちらかになる。
その中間はない。
カルトのようだとすら言える。
ビジョナリー・カンパニーは、存在意義、
達成すべきことをはっきりさせているので、
厳しい基準に合わせようとしなかったり、
合わせられない者には、居場所はどこにもない。
・12の崩れた神話【神話8】
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大きく成功している企業は、綿密で複雑な
戦略を立てて、最前の動きをとる。
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■現実
ビジョナリー・カンパニーがとる
最善の動きのなかには、
実験、試行錯誤、臨機応変によって、
そして、
文字どおりの偶然によって
生まれたものがある。
あとから見れば、実に先見の明がある
計画によるものに違いないと思えても、
「大量のものを試し、うまくいったものを残す」
方針の結果であることが多い。
この点では、ビジョナリー・カンパニーは、
種の進化によく似ている。
ビジョナリー・カンパニーのような
成功を収めようとするなら、
チャールズ・ダーウィンの
『種の起原』の概念のほうが、
企業の戦略策定に関するどんな教科書よりも、
役に立つ。
以上、
12の崩れた神話のうちの、
5つめから8つめまでを振り返りました。
いかがでしたでしょうか?
基本理念がずっと変わらないこと。
にもかかわらず、リスクを冒し、
実験、試行錯誤、を繰り返し、
進化し続けること。
これらの考え方は、激動の時代に、
ますます重要な考え方に
なってきているのではないでしょうか。
崩れた神話と、
ビジョナリー・カンパニーの現実。
あなたの会社が信じているのは
どちらでしたか?