会社経営をしていく中で、後継者をいかに選ぶかというのは非常に大きな問題ですよね。
現代社会においても後継者がいない。
だから、M&Aで会社をどうしようか?
会社を売却しようか?
会社を清算しようか?
と悩まれている経営者の方が非常に多いというのは社会問題になっています。
じゃあ、どうすればいいのか?
実際は、後継者を選ぶ、後継者を育てる、中には息子や娘に継がせることで悩みが多いという経営者も非常に多いのではないのでしょうか?
親子関係があると、これまでの関係性が影響してきますから、一概にはこれはくくれない部分がありますが、1つ参考になる話があります。
これは我々が2万9千人以上の社長と会う中で、経営を後継者へ継がせる、継いだ側の両方のお話しを聞く中で、私自身がすごく参考になったものがあります。
西郷南洲遺訓
これは、西郷隆盛さんの言葉をまとめられたのが『西郷南洲遺訓』というものなのです。
廟堂(びょうどう)に立ちて大政(たいせい)を為すは、すなわち天の道なり。いささかなりとも私心はさみてならずものなりけり。
という言葉から始まるものです。
現代語訳でお伝えしているので、元々の原文から多少ずれておりますが、その中にこんなことが書かれています。
徳あるものには官を以って評する
つまり、人格・人徳のある人には「官」、つまり、役職を与えなさい。
一方で
才ある者には賞を以って評する
「賞」とは、つまり、褒賞、ボーナス、給料など。結果が出ている人には給与、お金を与える。
一方で人格が高い人には役職を与える。例えば、取締役、代表取締役。どこかの支社長、海外支社、組織が大きくなってきたときにそれをどう継がせるか?誰をリーダーにするか?というときにここの中で、明確に書いています。
『西郷南洲遺訓』是非読んでみて下さい。その中に答えが書いています。
リーダーに選ぶのであれば、営業成績が高い、結果が出せている、もちろんリーダーとして非常に重要な要素でありますが、そういう能力や才がある者ではなく、徳がある者にしないさい。
長期に渡って繁栄した組織の共通項であるということが書かれています。
この短い時間では詳しくお伝えできない部分がありますが、是非『西郷南洲遺訓』を参考にしていただければと思います。