ドタキャン率が3分の1になった事例 [Vol.2]


 

2015年2月開催の新春セミナーズフェスタを記念して、
『影響力の武器』(ロバート・B・チャルディーニ著)を用いた
実践心理学の事例をご紹介していきます。

あるレストランのオーナーが、
「予約のドタキャン率」を大幅に下げた事例があります。

この事例も、変えたのは「応対」のみです。お金は一円もかかっていません。

それまでは予約の電話を受ける際に、
「キャンセルなさる時にはお電話をください。」と言っていたのですが、
「キャンセルなさる時にはお電話をいただけますか?」に変えたのです。




どこを変更したのか、わかりますでしょうか?

「ください」を「いただけますか?」に変えただけ、です。
それだけで、ドタキャン率が30%から10%に激減したのです。

なぜ「いただけますか?」と変えただけで、
ドタキャンするお客さんが減ったのでしょうか?

「キャンセルなさる時にはお電話をいただけますか?」と、
受付に聞かれたお客さんは何と答えるでしょうか?

当然「ハイ」と答えるはずです。

たった一言、「ハイ」とお客さんが答えたことで、彼らは電話することを請け負いました。

そして、例え無意識に当たり前のようにした小さな約束であったとしても、
その約束を守らないといけない、という一貫性のルールが働いたのです。

小さな「ハイ」を相手に言ってもらうことで、一貫性のルールが発動します。

もし何かのプロジェクトに多くの人たちに協力してほしいなら、
プロジェクトに参画するメリットを伝えることも大事ですが、
まず協力の依頼をして相手から「協力します」の返事を待つのが得策です。

あなたのビジネス上の商談や、提案を有利に進めるために、
相手から小さな「ハイ」を引き出すにはどうすれば良いのか?

1分でも良いので、考えてみる時間を取ってみてはいかがでしょうか。